Steve Khunの演奏は、ECM録音とそれ以外で芸風が違うことは有名。ファンも分かれるでしょう。
これはそのうちNon ECMの演奏。スタンダード曲も多い。
Steve Khunをエヴァンス派と初めに言ったのはいったい誰でしょう?
ナンセンスだ。
確かに白人だが、エバンスの持つスピリットとは全く異なるように思う。ハーモニーは確かにエバンス以降のやり方だが、そもそもエバンス以降、エバンスの影響を全く受けていないピアニストなどいないのだし。
彼の気質はエバンスよりも外向的で、状況(特に、ECM録音or Not)に応じて演奏スタイルを変える等、器用な側面がある。言い換えれば芸風に対して節操が無いとも言えるが・・・。
80年代後半、Steve Khunは、Ron Carterと組んでいて、Ron Carterが都合がつかない時は、Buster Williams、Eddie Gomezといったベーシストと組んでいた様子。当時の売れっ子ベーシストを使い回していたことになる。
しかし、Ronは好き嫌いが非常に分かれるベーシストなので、B. Williams、Gomezと組んだこちらが万人受けという意味では正解でしょう。
この時代のSteve Khunが好きで、Ron Carterが嫌な人にはもってこいといえる。
ボーカルが入ったり、ベースが交代したり、ピアノソロ曲があったりと、4ビート、スタンダード中心ながら変化があるのであきない。
最近のSteve Kuhnと基本的な芸風は同じ。
ただし、若いころの演奏だけあって、最近の彼にはない、「ストイックさ」、「キレ」、「スリル」、「探究心」といった要素がある。
最近のSteve Khunを悪く言う気はないが、近年の演奏は円熟している一方で、マンネリに陥っている傾向もある。これが「老い」という物か?、と考えさせられる。
ここ数年David Finkとやっているアルバムは録音状態も良いし聞き初めの感触は非常に良いが、正直すぐ飽きる。それに比べてこの時代は良いね。
このアルバムでのPorgyは必聴に値。
他のミュージシャンのPorgyには無い味付けが楽しめる。
こういった彼の独自の味付けのセンスには脱帽。
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Porgy/ Steve Kuhn
Steve Khun(p), Buster Williams(b), Eddie Gomez(b), Al Foster(ds).
1. Shoutin' Out
2. Just Squeeze Me (But Don't Tease Me)
3. Tadd's Delight
4. I Loves You, Porgy
5. Isotope
6. Where Do You Go?
7. Ladies in Mercedes
8. Repetition
9. On Stage
10. Lullaby
11. House Is Not a Home
1988録音 Evidence
バスター ウィリアムス参加:1,2,3,5,8,9
エディー ゴメス参加:4,6,7,10
Laura Anne Taylor参加:5,10
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Pick Up
1. Shoutin' Out
Buster Williamsの個性(雑のような気がするが推進力のある4ビート)が良くでている。
Buster Williamsも好き嫌いはあるかもしれないが、Al Fosterと、Steveが良い形でBuster Williamsの個性を生かしている。
4. I loves You Porgy
私はこの演奏を聴いて、この曲が大好きになった。この曲はビル・エバンスの名演がありますが、それとは全く異なる表現をされている。ゴメスのベースソロはシンプルながら甘美。
6. Where Do You Go?
ゴメスのアルコがフィーチャーされた曲。
もの悲しくメロウな昼ドラに似合いそうな曲。
7. Ladies in Mercedes
Steve Swallowの作曲で、Steve Kuhnが好んで演奏している。
この曲もKuhn流の味付けが楽しめる。
11. House Is Not a Home
2分半のKhunのピアノソロ。もともと歌詞のある曲のよう。
通して聴いた時に、アルバム最後のデザート的存在。